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2013.02.11 2月の早池峰山
昨日、数年ぶりに厳冬期の早池峰山頂を目指しました。


2013.2.10 15時過ぎ 河原の坊より


これまではいつも単独でしたが、今回は知人と二人での入山です。コースは小田越からの往復日帰り。暗いうちに岳のゲートからスノーシューを履いて歩き始めます。小雪の舞う中、前の日についたらしい先行者のトレースをたどって河原の坊まで約6km。


積雪はガードレールが埋まるくらいで、トレースがなければ苦労したでしょう。


河原の坊には2時間10分ほどで到着。


バス停も半分くらい埋まっています。

河原の坊から小田越までも雪の積もった県道を歩きます。小田越山荘に泊まったという二人連れが、風が強いからと言って小田越から降りてきたのにすれ違いました。


小田越登山口の標識も雪に埋もれていました。


小田越管理員詰所の温度計は-9℃。とはいえ、ここまで来る間には、あったか下着+薄いウール+薄いヤッケの背中に汗をかいてしまいました。汗がばりばりと端から凍る薄いヤッケを脱いで、ここからは冬用のジャケットとオーバーズボンを着ます。


小田越から一合目までの樹林帯には、篤志の個人がつけた目印のテープがついていますが、夏の道を歩いて方向感覚を養っておかなければ目印を見つけることもできず迷ってしまうでしょう。


先行者のトレースも、そういう点では完全に信用すべきではないのですが、この人たちは正確にテープを通っていました。よくルートを知った人だと言えるでしょう。(というか、この人たちがテープをつけながら登っていたのかも...?)


樹林帯を出ると、一合目には広い雪原が広がっています。ホワイトアウトしてしまうと極めて迷いやすいところなので、ここで視界が利かなければ戻った方が無難です。西からの風が風紋を作り、足元はカリカリとクラストしてきました。


二合目の岩場の下で一息ついてスノーシューからアイゼン(今はクラムボン、いやクランポンと言うのか)に履き替えます。断続的に振り続いた小雪は止んで一瞬、薬師岳も見えるほど晴れ間も出たのですが長続きしません。風は強く、雪で埋まった岩にはほとんど身を隠す陰もありません。

ここから五合目までは雪と氷に見え隠れする夏の登山道を辿ります。風で雪が飛ばされるため、夏道が完全に隠れることはありません。風が強く、樹林帯を先に行っていた二人組パーティーは三合目あたりで引き返して下りていきました。写真を撮ろうにも風と飛ばされてくる雪でカメラなんか出してるヒマはありませんでした。もっとも気温が低すぎて満タンのはずのカメラの電池表示は0になっておりましたが(しばらく懐に入れて暖めると回復しました)。


五合目に到着。お金蔵もビシビシと凍りついています。

お金蔵の岩陰は風を避けられるほとんど唯一の場所です。この先の八合目の梯子までが早池峰で一番風の強い吹きっさらしの尾根道で、「龍ヶ馬場」といわれるところです。この時五合目まででも夏の風の強いときの「龍ヶ馬場」くらいの風が吹いていたので、その先に進むかどうかためらわれました。視界はたまに晴れるくらいです。日没までの時間を計算しながらぎりぎりの線で、風の中に踏み出しました。そこからは予想通りの強風で、風速15m以上はあったと思われます。時々ピッケルをガチガチの雪面に突き立てて耐風姿勢を取らなければ立っていられませんでした。七合目くらい(1770m付近か)まで進んだところで、戻ることにしました。強風で時間を費やす程、体力の消耗を招きます。頂上まで行ったとしても帰りに疲労した状態で強風の中を下ればより転倒の危険が高まります。少々無理すれば行けないこともなさそうでしたが、冬山で「無理をする」理由はありません。先に誰か一人登って行ったようですが、人は人。

こうして数年ぶりの厳冬期早池峰登山は山頂まで行かずに戻ることになりましたが、久々にこの季節ならではの早池峰を堪能しました。


下りは速く、一合目でまたスノーシューに履き替えます。


来た時と同じトレースを見つけて樹林帯に入る頃、また小雪がちらつき始めました。連休中の天気予報で唯一晴れ間のある日でしたが、すっきりとは晴れませんでした。


と思ったら、河原の坊が近くなったころ山が見え始めました。


河原の坊で一休みして出る頃には青空が広がっていましたが、山頂付近の風は相変わらず強そうで雲が速く流れていました。


あそこまで行ったんだな。


中岳を横に見ながら岳までの道を下ります。岳につく頃には17時を回っていて(河原の坊でかなりのんびり休んでいましたが)、行動時間は12時間近くに及びました。先行者のトレースがなければもっと時間がかかっていたと思われます。

積雪期の早池峰登山は、アイゼン、ピッケルを使用しての登降技術が必須となります。急峻な河原の坊コースは雪崩や滑落の危険のある上級者向けです。小田越コースの往復は体力さえあれば河原の坊コースほどの登攀技術を要しませんが、強風時は(今回のように)尾根上でかなりの強風が吹きますし、樹林帯での道迷いの危険もあります。冬山の登山は雪上歩行の技術やルートファインディング能力をベースに、その山の地形を熟知した上で天候や自分の体の状態などその時々の条件から正しい判断を下すことが出来る人(またはそういうリーダーがいるパーティー)だけができる遊びです。早池峰は夏は小学生も登る山ですが冬は全く違う世界であり、安易な入山は謹んで欲しいものです。(そんな人はいないと思いますが...)

最後に晴れた時の2月の早池峰の写真を幾葉か載せてしまいます。(以下、2007年2月18日)







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