2015.06.16 お山開き2015
6月14日、国定公園早池峰山の山開きがあった。朝方小雨が降り始めた時はどうなるかと思ったがその後雨はやんで、予定通り山頂で安全祈願祭が執り行われた。


河原の坊コース沢沿いではタニウツギが満開に。


毎年6月第二日曜日と決まっている山開きにハヤチネウスユキソウが開花しているのは初めて見た。


地味だが早池峰山固有種のミヤマヤマブキショウマも開花。


チングルマはまだあった。


そして山頂を目指す人、人、人…


人人人人人…

山開きには一日で1000人前後の人が登山する。そうすると何が起こるかと言うと、


踏みつけによる高山植物の損傷。ハヤチネウスユキソウ。


ミヤマキンバイ

一日に多くの人が集中することで、たとえ登山道の範囲内であってもふだんは人が歩かない部分まで踏まれるので、踏みつけが多く発生する。環境への負荷を考えれば山頂での山開き行事はしないほうがよいといえる。しかし人間にとっては「年中行事」とか「にぎわい」とか「経済活動」などが大事なので山開きはなくならないだろう。


多くの人が山頂で神楽を見たいだろう。これはもともと早池峰神社の行事ではないが(神社の山開きは別にある)、なくなったら寂しい気がするだろう。権現様もお山で遊ばせるのがよかろ。去年は雨でお休みだったので二年ぶり。


山開き行事の前後に雨は降らずに済んだが風がやや強く、じっとしていると寒いくらいだった。どんなに下界が暑くても雨具と防寒着を忘れてはいけない。


そういえば先日涸れていた山頂の開慶水は水をたたえていた。


山頂直下の残雪は小さくなった。


コイワカガミが開花。


ナンブイヌナズナは満開。


固有種のナンブトラノオも開花が早い。山開きにヒメコザクラ、ハヤチネウスユキソウ、ナンブトラノオ、ミヤマヤマブキショウマがそろって見られることは滅多にないと思う。


イワウメはもう終わり。


そのイワウメの上でホシガラスがぴょんぴょん。


小田越コース一合目ではナナカマドがきれいに咲いていたし、


サラサドウダンも丁度よかった。
この辺りを歩いていた時、風に乗って神楽の太鼓が聞こえて来た。この日、午後から河原の坊登山口でも岳神楽が催されていた。地元の方が個人で奉納神楽を企画したのだ。


これも初めてのことで珍しい出来事だが、好きな人だけが道ばたに座って見ているのもなんだかよかった。


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残り10日あまりとなってしまいましたが、大迫の愛宕山にある花巻市総合文化財センターで「早池峰神楽を支えた人々」という企画展示が開かれています。



昭和の時代に早池峰神楽に注目し評価した知識人や芸術家ら、また地域の知識人として発信した人や、現在の神楽面や鳥兜の製作者などを紹介する展示です。



少し前の時代の早池峰神楽の写真や映像も見られます。




この展示は来月2月1日(日)まで。
花巻市総合文化財センター:午前9時から午後5時まで、入館料大人200円、小中高生100円。
お問い合わせは、花巻市総合文化財センター 0198-29-4567 へ。


2014.06.08 山開き
今年の山開きは雨、山頂での安全祈願祭や権現舞はありませんでした。


2014.6.8

山頂のにぎわい、青空の下で見る権現様などを楽しみにしていた人には残念でしたが、こんな日もあります。雨でつるつる滑りやすい蛇紋岩で、誰も怪我しなくてよかった。


河原の坊コースの雪はもうわずかになりました。


雨の日はことに新緑が目に沁みます。


頭垢離のチングルマは満開になっていました。

今見られる花(6/8)

いつまでも暑いせいなのか、河原の坊コースでは

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7月の花のセンジュガンピが咲いたり

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とうとう6月の花のタチカメバソウまで返り咲き。

早く涼しくなって欲しい...

そんな9月になりましたが、中旬におもしろいトレッキングツアーが大迫であります。

宮沢賢治足跡トレッキングツアー(秋の部)
9月15日(土)8:30~17:00


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(春の部のパンフレット)

このツアーは、宮沢賢治の『風の又三郎』の舞台と推定される花巻市大迫町外川目地区の猫山(920m)を中心に歩いて回るもので、大迫で平成16年に発足した「早池峰賢治の会」が独自に開発し完成させてきたツアーです。毎年春(5月)と秋(9月)に行われています。

宮沢賢治の作品には岩手県内の実在の場所や地名が多く登場しますが、『風の又三郎』では具体的な地名は書かれていません。あくまで架空の山間の小学校の周辺での物語になっています。ところがどういうわけかこの物語の舞台は種山が原だというのが通説になっているようです。

それを完全に否定する証拠の数々が存在するのが大迫町外川目地区なのです。

「早池峰賢治の会」ではもう常識となっている「風の又三郎の舞台=大迫外川目」説の根拠は、「たばこ」と「モリブデン」にあります。...ここからしばらくマニアックな話なので面倒な方は飛ばしてください(笑)

・作品中で、たばこの葉を三郎が採ると地元の子ども達が「専売局に怒られる」という場面が登場するが、専売局で数まで数えて管理していたのは「南部葉」という高級種に限られ、これは大迫の特産品であり、種山が原周辺では栽培されていなかった。
また、物語では「たばこの木はもう下のほうの葉をつんであるので、その青い茎が林のようにきれいにならんで」という描写があるが、9月の始めには岩手のほかの地域ではたばこの収穫は終わっていて、このような状態であるのは大迫の南部葉以外にはなかった。

(...というようなことがJTのホームページにも書いてあります。
http://www.jti.co.jp/sstyle/trivia/know/episode/2009/05/02.html)


・物語では主人公の高田三郎は父親のモリブデン鉱山開発の調査のために転校してきて、その鉱山開発が中止になったために再び転校していくことになっている。
外川目では実際に明治時代に鉱山の試掘が行われたが商業化せずに開発が中止になったという経緯がある。

この二点が大きな柱で、とくにモリブデン鉱山については平成17年に「早池峰賢治の会」の会長の浅沼利一郎さんらが猫山の山腹に鉱山跡を発見し、動かぬ証拠の提示となりました。その他に物語の描写とそっくりな分教場であるとか、子ども達が馬を追っていった「上の野原」と推定される場所が外川目地域には存在します。
それら『風の又三郎』の舞台と推定される場所を訪ね歩くのがこのツアーで、賢治ファンはもちろん、それほど宮沢賢治に詳しくない人でも、『風の又三郎』だけでも事前に読んで参加すれば、賢治の作品世界の空気を肌で感じることが出来るでしょう。旅行会社の観光ツアーにはない、かなり内容の濃い創造性の高いツアーだと言えます。それを可能にしているのは案内人の浅沼利一郎さんという人がいればこそです。ま、特に賢治作品に詳しくなくてもちょっとしたハイキングに最後焼肉がついてる楽しいツアーなのさ。

それでは今年の5月の春の部に久々に参加したときの様子を今になって(笑)簡単にお伝えします。


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ツアーは大迫交流活性化センター前に集合。

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ここには「早池峰と賢治の展示館」があります。大迫と賢治、賢治作品との関わりを解説した展示物が、旧稗貫郡役所を復元した建物にそろっています。はっきり言っちゃうと、宮沢賢治記念館より分かりやすい展示です(笑)。「早池峰賢治の会」の事務所でもあり、浅沼さんもここにいますよ。
ツアーはバスでセンター前を出発し、まず外川目の「火の又分教場跡」を訪ねます。

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ここには学校の描写にある「冷たい水を吹く岩穴」などが付近にそろっています。
そこから「上の野原の入り口」合石までバスで行き、さらに「覗き石」まで車でピストン輸送されたあと、猫山(920m)まで歩きます。

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「覗き石」は花崗岩の一枚岩。小山田大ならオーバーハングを登れるか!? 

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猫山は「上の野原」の推定地で、牧場の土塁跡などがあるところですが、広々として気持ちのよいところです。
私は初めて来た時『どんぐりと山猫』の舞台だ!と勝手に思いました。

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頂上は有志の手で整備されて標識がついています。

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山頂からは

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早池峰山も望めます。

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そこからツアーは来た方と反対側に下りてゆき、

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モリブデン鉱山跡を見学。

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光る金属がモリブデンなのか?

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このあと、やや下がった場所でお昼を食べたのですが、そこらへんの花崗岩の中にモリブデン=輝水鉛鉱のわりと見やすいものが見つかりました。

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トレッキングの後は失瀬水牧場でジンギスカンとなります。地域の皆さんの厚いもてなしに感激。もう食べられません...

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牧場に吹く風を感じながら...

市内、県内はもとより県外からも参加者のあるこのツアーに参加してみませんか?


宮沢賢治足跡トレッキングツアー(秋の部)
9月15日(土)8:30~17:00


お申し込みは9月12日(水)まで、大迫振興センターにお電話で!
0198-48-3231 (平日8:30~17:00)


こちらもご覧下さい>大迫振興センターだより