2017.05.07 半年ぶりの山
この連休は比較的天気がよく、何人もの登山者が早池峰山に登りました。私も5月3日に半年ぶりに小田越ルートから早池峰山頂まで行きました。
このブログは全く速報性に欠けるメディアになっていて早池峰山現地情報と言えるようなものではなくなっていますが、とにかく報告まで。。(写真はすべて2017年5月3日)


県道25号は5月12日(金)まで冬季通行止め中ですが、花巻側は小田越まで除雪が済んでいました。

山の雪はかなり融けたように見えますが、小田越から一合目までの樹林帯は例年通り雪が残っています。これから6月11日の山開きの頃までに少しずつ融けていきます。ところどころ踏み抜くこともありますが、雪はしまっているのでわかんやスノーシューがいるほどではありません。スパッツはあった方がいいでしょう。


夏の道が出ていない樹林帯は迷いやすく、この日も登りと下りで別のトレースが出来ていましたが、まあ皆さん無事に往復していたようです。また雪が融けてくるとトレースも変わってきます。


五合目付近より山頂方向を望む。小田越コースの一合目から九合目まではすっかり夏の道が出ています。


そういえば二合目あたりでカモシカがじっとこっちを見ていました。


岩に顔をすりすり


九合目から山頂までは雪の上を歩くことになりますが、こちらも雪がしまっていてわかんやスノーシュー、アイゼンなどは必要ありません。スパッツはあった方がいいでしょう。


夏より歩きやすく、コースタイムは短縮できます。


山頂避難小屋は軒まで埋まっていて掘り出すのは骨なので諦めました。


奥宮・若宮前の広場にも雪が残っていました。

この日は空気が澄んでいてかなり遠くまで眺望がきき、岩手山、焼石、栗駒という近場から鳥海山はもちろん、八甲田、さらには岩木山まで!見えました。海はいつもの宮古湾だけでなく、釜石沖あたりから久慈方面の海まで見えました。こんなことはめったにありません。


七合目付近より南西方向。栗駒、焼石、鳥海山が見える。


山頂から北西方向。秋田駒〜岩手山、岩木山(写真では見えない)、八甲田など


山頂より東方向。剣が峰、宮古湾


帰りは行きと同じ小田越に戻りました。薬師岳の北面はいつものことですがしばらく雪が残ります。


四合目付近でありがたくないものを見つけた。使用済みの携帯トイレです。中身ずっしり。
こんなものを見たくはないので持って下りました。山開きの前であれ、いやこの時期に入山するのであれば尚のこと、登山者には携帯トイレを使用し持ち帰る意識が求められます。それが好きな山を守り、ひいては良識ある登山者としての自分の尊厳を守ることになります。


河原の坊コースは昨シーズンから土砂崩れのため通行禁止となっています。今年も岩手県による通行禁止の正式な解除がない限りは登下山に使わないようにしましょう。


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県道のゲートも11月4日に閉まり、登山シーズンのことはすっかり終わったことになっていて、今月は1回も記事を書かずに終わるところでした。
忘れてしまう前に今シーズンに書き残したことを振り返ってみたいと思います。

5月29日の記事でも書いたとおり、2016年5月26日の夜から27日未明にかけての降雨で、早池峰山河原坊コースの標高1740m付近から下方に広い範囲で土砂崩れが起き登山道の一部が流失しました。5月28日に登山者からの通報で自然公園保護管理員が現場を確認し、28日午前11時から登山道を閉鎖、今に至っています。(早池峰山河原坊登山口と小田越登山口に通じる県道25号は、すでに花巻市大迫町岳〜宮古市タイマグラ間で冬季通行止めに入っています。)
概要は6月2日の記事にも書きましたが、こちらの画像↓でなんとなく分かると思います。(クリックで拡大)

河原の坊コース崩壊状況20160529

今回は特徴的な現場の写真と、崩壊地のその後の変化を追った写真を載せておきたいと思います。筆者が自然公園保護管理員の勤務中に情報収集のため撮影したものです。


崩壊の源頭部:標高1764m付近、千丈ヶ岩より上部の登山道の東側 中央の白っぽい石の下から崩れ始まっています。(2016年5月29日)

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千丈ヶ岩付近の崩壊地。登山道が土砂で流れてわからなくなっています。浮き石が堆積しており非常に危険です。千丈ヶ岩の標柱も埋まっていました。(2016年5月29日)(クリックで拡大)


打石の標柱も落石で倒されていました。(2016年5月29日)

打石下160529

打石の下も、登山道が流されて下の岩盤が露出しています。浮き石も多くなっています。(2016年5月29日)(クリックで拡大)


御神坂(おみさか)と呼んでいる、頭垢離とござ走り岩の間の登山道上に、上から落ちてきたと見られる高さ1mほどの石が立っています。(2016年5月29日)


もっと驚いたことには、標高1377mの頭垢離の沢に、大岩が落ちて来ていました。この石が登山道を走って来た痕跡が、上の登山道脇に残されていました。つまり登山道のあるところだけ見ても崩壊の痕跡が高低差400mにわたって確認できたということです。(2016年6月19日)

それでは、この後は大規模に崩壊した千丈ヶ岩の上の崩壊地の推移を見てみたいと思います。2016年6月8日、8月28日、9月26日の三回に同じ地点から撮影し、合成しました。岩手県内に甚大な被害をもたらした台風10号は8月30日に通過しましたが、早池峰山の南西側では降雨はそれほど多くなく、この現場でも影響はほとんど感じられません。

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(クリックで拡大)

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(クリックで拡大)

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(クリックで拡大)

この3回を比べると、表面の細かい土は雨などで徐々に流されているのでしょう、下の岩の露出が広がり、また残された石ころも径の大きいものになって来ています。

来年もおそらく河原の坊コースは閉鎖して経過観察することになるのではないかと、個人的には思っています。


2016.10.28 冬間近

早池峰山の小田越登山口を通る県道25号紫波江繋線は、花巻市大迫町岳〜宮古市江繋向神楽(タイマグラ付近)で平成28年11月4日の正午から来年5月までの冬季通行止め期間に入るようです。

車で登山口まで来て早池峰山に登れるのはあと一週間ですが、今晩ただいま麓の大迫では雨が降っているので山の上は雪でしょう。天候によってはもっと早くゲートが閉まってしまうかもしれません。問い合わせは花巻土木センター(0198-22-4971)へ。

そういうわけで早池峰山はもう冬です。積雪期登山の経験がない方、早池峰山に一度も登ったことがない方は、安全のため今シーズンは諦めて来年の山開きをお待ち下さい。



ここから今日の早池峰山のようす。明日には景色が一変しているでしょうが…


小田越登山口は気温1℃。西の風5〜10m。つまり体感温度は氷点下。2016.10.28(以下同日)


樹林帯にルリビタキ♂。まだいたんだね。


九合目賽の河原の霜柱。


山頂には風で飛ばされて来たような雪。


山頂の気温は−4℃。開慶水も凍っていた。


固体のH2O。


10cmほどもある霜柱。


山頂はすっかり冬木立。


意外に遠望がきき、普段は見えない釜石〜大槌〜山田あたりの沖の太平洋に船が航行するのが見えました。

山頂は避難小屋の中でも−1℃。歩いている時は体が温まるのでよいですが、止まって休憩しているとダウンにニット帽、手袋などを着けていても体が冷えてきます。登山者も長居はせず次々と下りて行きました。


小田越コース五合目〜七合目あたりは龍ヶ馬場と呼ばれる風の強いところです。気温がもう0℃〜ひと桁のこの季節、このあたりで風速10mの風にさらされれば体感温度は氷点下に。それでも早池峰山で疲労凍死の遭難が起きないのは距離が短いからだろうと思います。いずれ天候によっては無理をせず引き返す勇気が必要です。


ホシガラスが樹林帯でアオモリトドマツの枝を飛び歩いては表面のコケをむしっていました。虫でも探しているのでしょうか。また来年会おうね。


早池峰山河原の坊コース登山道は、5月26日〜27日に発生したとみられる土砂崩れによって登山道の一部が崩壊・流失し、今後も崩壊のおそれがあるため5月28日午前11時より通行禁止となっています。復旧の見通しは立っていないばかりか、5月31日から続いている降雨でさらに崩壊が進んでいる可能性があります。
危険ですので河原の坊コースには立ち入らないようにして下さい。


自然公園保護管理員として5月29日に確認した現地の状況の概要を載せておきます(6/9打石の標高など一部修正)。
(クリックすると別ウィンドウで拡大表示されます。)

河原の坊コース崩壊状況20160529

千丈ヶ岩


登山口にはロープが張られ、立ち入り出来ないようになっています。




山頂からも河原の坊コースを下山しないようにして下さい。


河原の坊コースからの登山が出来ないので、多くの方は小田越(おだごえ)コースを利用することになると思いますが、小田越には駐車場がありません。マイカーで来られる方は河原の坊駐車場に車を停め、県道を2km歩いて小田越登山口に向かって下さい。6月12日の山開きから8月7日までの土日祝日であれば小田越登山口までシャトルバスが運行されるのでそちらを利用されるのが便利です。

詳しくは下記リンク先をご覧下さい。
早池峰山車両交通規制について
早池峰登山シャトルバス運行時刻表



早池峰山の登山道の一つ、河原の坊コースは土砂崩れのため2016年5月28日午前11時より自然公園保護管理員の判断で通行止めとなっています。

早池峰山河原の坊コース登山道では、千丈ヶ岩の上方(1780m付近)から下方の打石を経て御神坂下部(標高1500m付近)に至る広い範囲で斜面の崩壊が起きていることが28日午前中に判明しました。直接の原因は5月27日未明の降雨によると思われます。登山道を含む斜面の崩壊と落石の危険があるため、5月28日午前11時から河原の坊登山口からの入山を規制しています。登山をされる方は小田越コースなどの別の登山コースから登り、早池峰山頂からも河原の坊コースを下山しないようにお願いしています。

規模の大きさから、河原の坊コースの通行止め解除については当分の間は見通しが立たないと思われます。