県道のゲートも11月4日に閉まり、登山シーズンのことはすっかり終わったことになっていて、今月は1回も記事を書かずに終わるところでした。
忘れてしまう前に今シーズンに書き残したことを振り返ってみたいと思います。

5月29日の記事でも書いたとおり、2016年5月26日の夜から27日未明にかけての降雨で、早池峰山河原坊コースの標高1740m付近から下方に広い範囲で土砂崩れが起き登山道の一部が流失しました。5月28日に登山者からの通報で自然公園保護管理員が現場を確認し、28日午前11時から登山道を閉鎖、今に至っています。(早池峰山河原坊登山口と小田越登山口に通じる県道25号は、すでに花巻市大迫町岳〜宮古市タイマグラ間で冬季通行止めに入っています。)
概要は6月2日の記事にも書きましたが、こちらの画像↓でなんとなく分かると思います。(クリックで拡大)

河原の坊コース崩壊状況20160529

今回は特徴的な現場の写真と、崩壊地のその後の変化を追った写真を載せておきたいと思います。筆者が自然公園保護管理員の勤務中に情報収集のため撮影したものです。


崩壊の源頭部:標高1764m付近、千丈ヶ岩より上部の登山道の東側 中央の白っぽい石の下から崩れ始まっています。(2016年5月29日)

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千丈ヶ岩付近の崩壊地。登山道が土砂で流れてわからなくなっています。浮き石が堆積しており非常に危険です。千丈ヶ岩の標柱も埋まっていました。(2016年5月29日)(クリックで拡大)


打石の標柱も落石で倒されていました。(2016年5月29日)

打石下160529

打石の下も、登山道が流されて下の岩盤が露出しています。浮き石も多くなっています。(2016年5月29日)(クリックで拡大)


御神坂(おみさか)と呼んでいる、頭垢離とござ走り岩の間の登山道上に、上から落ちてきたと見られる高さ1mほどの石が立っています。(2016年5月29日)


もっと驚いたことには、標高1377mの頭垢離の沢に、大岩が落ちて来ていました。この石が登山道を走って来た痕跡が、上の登山道脇に残されていました。つまり登山道のあるところだけ見ても崩壊の痕跡が高低差400mにわたって確認できたということです。(2016年6月19日)

それでは、この後は大規模に崩壊した千丈ヶ岩の上の崩壊地の推移を見てみたいと思います。2016年6月8日、8月28日、9月26日の三回に同じ地点から撮影し、合成しました。岩手県内に甚大な被害をもたらした台風10号は8月30日に通過しましたが、早池峰山の南西側では降雨はそれほど多くなく、この現場でも影響はほとんど感じられません。

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(クリックで拡大)

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(クリックで拡大)

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(クリックで拡大)

この3回を比べると、表面の細かい土は雨などで徐々に流されているのでしょう、下の岩の露出が広がり、また残された石ころも径の大きいものになって来ています。

来年もおそらく河原の坊コースは閉鎖して経過観察することになるのではないかと、個人的には思っています。


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2016.10.28 冬間近

早池峰山の小田越登山口を通る県道25号紫波江繋線は、花巻市大迫町岳〜宮古市江繋向神楽(タイマグラ付近)で平成28年11月4日の正午から来年5月までの冬季通行止め期間に入るようです。

車で登山口まで来て早池峰山に登れるのはあと一週間ですが、今晩ただいま麓の大迫では雨が降っているので山の上は雪でしょう。天候によってはもっと早くゲートが閉まってしまうかもしれません。問い合わせは花巻土木センター(0198-22-4971)へ。

そういうわけで早池峰山はもう冬です。積雪期登山の経験がない方、早池峰山に一度も登ったことがない方は、安全のため今シーズンは諦めて来年の山開きをお待ち下さい。



ここから今日の早池峰山のようす。明日には景色が一変しているでしょうが…


小田越登山口は気温1℃。西の風5〜10m。つまり体感温度は氷点下。2016.10.28(以下同日)


樹林帯にルリビタキ♂。まだいたんだね。


九合目賽の河原の霜柱。


山頂には風で飛ばされて来たような雪。


山頂の気温は−4℃。開慶水も凍っていた。


固体のH2O。


10cmほどもある霜柱。


山頂はすっかり冬木立。


意外に遠望がきき、普段は見えない釜石〜大槌〜山田あたりの沖の太平洋に船が航行するのが見えました。

山頂は避難小屋の中でも−1℃。歩いている時は体が温まるのでよいですが、止まって休憩しているとダウンにニット帽、手袋などを着けていても体が冷えてきます。登山者も長居はせず次々と下りて行きました。


小田越コース五合目〜七合目あたりは龍ヶ馬場と呼ばれる風の強いところです。気温がもう0℃〜ひと桁のこの季節、このあたりで風速10mの風にさらされれば体感温度は氷点下に。それでも早池峰山で疲労凍死の遭難が起きないのは距離が短いからだろうと思います。いずれ天候によっては無理をせず引き返す勇気が必要です。


ホシガラスが樹林帯でアオモリトドマツの枝を飛び歩いては表面のコケをむしっていました。虫でも探しているのでしょうか。また来年会おうね。


2016.10.21 山じまい
今朝の岩手県内陸部は冷え込み、早池峰山も標高1700m辺りから上が白くなっていました。今シーズン何度目かの冠雪です。


河原の坊から 2016.10.21


小田越コース8合目の鉄梯子付近。寒そうだ。というか、河原坊でも寒い。


河原坊の総合休憩所は10月21日をもって来年5月中旬までの冬期閉館期間に入りました。トイレは河原坊駐車場トイレの裏にある冬季用トイレをご利用下さい。また、携帯トイレの無人販売箱は山頂避難小屋内のみとなります。使用済み携帯トイレの回収ボックスは、河原坊から花巻市方面へ下って最初の集落を過ぎた右側の岳駐車場のトイレ前一箇所のみになります。

これから11月に県道25号が冬季通行止めになるまでの間、まだ登山をされる方はいると思いますが、天候が悪化すれば雪にもなり、山頂の気温は氷点下にもなります。防寒の備えをしっかりとして決して無理をしないように行動して下さい。積雪期の登山経験に乏しく、来年まで待てる方は来年の山開きをお待ち下さい。

紅葉はもう登山口より下へ、魚止めの滝から笠詰あたりまで下りています。昨日今日の風でだいぶ散りました。北国の長い冬がもうすぐそこまで来ています。


2016.10.21



先週、数日のうちに夜の気温が下がり、紅葉が進みました。(写真はすべて2016.10.1)


薬師岳の山頂や北面では盛りを過ぎ、早池峰山も五合目から一合目まで下がってきました。


薬師岳からの早池峰山


薬師岳の北側山頂付近は終わり


一週間遅かった。


と思いきや


まだ少しは残ってた


薬師岳は9月25日には北面が綺麗に紅葉していましたが、一週間経って今度は日照の関係で気温が高いと思われる南面の方が紅葉していました。


わあ


よい


よい


空は青い


宮古市街と海も見えた。



ミネカエデとシャクナゲ


紅葉はだんだんと小田越から河原の坊あたりへ下りてきますが、また台風が近づいています。
今年は紅葉が吹き飛ばされる心配よりまたどこかで被害が出ないようにと願うばかり。





2016.09.27 紅葉情報
今年は9月に入っても気温が下がらず、紅葉が遅いのかな?と思っていたらここ数日のうちに進んでいました。
(写真はすべて2016年9月26日)


頂上直下


ナナカマド


ミネカエデ


ミネカエデ


中岳方面へ続く稜線の北側も紅葉が進んでいます。


望遠で見るとカエデ類が赤く染まっています。


足下に目を向けると…


ホソバイワベンケイ


ミヤマヤマブキショウマ


チングルマ(右)と、なんだっけ(左)。バラ科かツツジ科かなにか。


小田越コース七合目あたりから見下ろすと、五合目の西側斜面でもカエデが色づき始めています。


薬師岳北面もいいね。


もう見頃だ。


一合目ではミネザクラ。


ミネザクラ


小田越登山口からの薬師岳。

今年は河原の坊コースは閉鎖中なので、小田越コースと薬師岳で紅葉をお楽しみ下さい。秋は日暮れが早いので時間に余裕を持って。